薪ストーブと雨漏り②

こんにちは。
代表の佐藤哲郎です。

こちらの投稿で薪ストーブの煙突に起因する雨漏りについて投稿しました。

経験を積むと雨漏りの連絡が来ても冷静になれる

雨漏りは原因の特定が難しいです。

が、煙突の外側に沿って雨水が垂れてくる場合最初に思いつく原因は

・フラッシングと煙突との間のコーキングが切れている。
・チムニー根本の雪割れの施工不良及び経年劣化


真っ先に思いつくのが上記2項目です。

こちらで投稿した雨漏りの原因は、上記のいずれにも該当せず、煙突自体の構造でした。

この問題は、メーカーと協議して煙突を作り変えていただいたことで解決しました。

あれから約1年後、、、

またもや雨漏りの連絡が来る。しかし冷静でいられる。

お客様から一本の電話をいただきました。

『なんか雨漏りしているみたいなんですけど・・・』

おっと、、

またか!

今度は何が原因だ??

こんなときは焦らず冷静になる必要があります。
冷静になるポイントはとにかく情報収集することです。

・その雨漏りはいつ起きたか?
・雨が降るたびに発生するか?
・今でも雨漏りが発生しているか?


これらのことをお客様にヒアリングしたところ、前回のような規則性がないことに気づきました。

一番気になったのが、雨漏りの連絡をいただいた日は雨が降っていなかったということです。

煙突の施工不良の場合、雨が降るとほぼ同じタイミングで雨漏りします。

しかし今回はそうではない。

・雨漏りが起きた日は雨が降っていない。

これが一番気になりました。

お客様と電話で話をする中で、再現性が見られないため、様子を見るということになりました。

そして比較的、雨が多い日に電話をし、雨漏りが起きているか確認しました。

そうしたら、、、、

雨漏りしていません。

これによって私はある仮説を立てました。

今回の雨漏りは建物自体に原因があるのでは?と。

そこで雨漏りが再発した時を見計らって現地に飛びました。

すると確かに煙突をつたって雨漏りしています。
ちなみにこの日は晴れていました。

一体何が起きているのだ・・・?

と恐る恐る天井の化粧板を外しました。

すると!

分かりますかね?

煙突の穴からずいぶん離れた箇所が濡れていることを。

さらに、懐中電灯で照らしてみたところ、、、

写真の赤い箇所から水が垂れていました。

コーキングの施工不良の場合は煙突をつたって雨漏りします。
この状況を目の当たりにしたとき、

これは煙突自体や施工ではない

と言う仮説が確信へと変わりました。

お客様に状況を説明し、建築会社の方にご相談いただきたいとお伝えしました。

この時点で、私はある程度、覚悟しておりました。

一度、煙突をすべて外して切り分け作業をすることになると。

予想は的中しました。
後日、建築会社から連絡が来て一度煙突を外してほしいと。

これについては覚悟をしていました。
一度煙突をすべて外さないと根本原因などわかるわけがないと。

追加工事がまさかの原因

後日、建築会社の方と現場で打ち合わせをしました。
チムニーカバーを外すとスラブに水がにじんでいました。


この現場には防水処理を専門とする会社の方もお見えになっていました。

やはりプロだな~と思ったのが、ある程度のあたりを付けられたことです。

しかもその予想は的中。

建築会社の方の話を聞くと、何かとつじつまが合いました。

私のもとに雨漏りの連絡がくる一か月ほど前に屋上で雨どいを設置されたそうです。

その雨どいから雨水があふれて屋上に流れ込みました。
写真の柱の周囲には鉄骨がアンカーボルトで止まっておりました。

今回の原因は、雨どいからあふれた雨水が写真の鉄骨を止めているアンカーボルトから浸水し、鉄筋コンクリートの防水層の下に入り込んだことでした。

これには私も驚愕しました。
と、同時にとても勉強になりました。

今回の稼働が無駄なことだとは全然思いません。
経験値として貴重な体験ができたと思っております。

最終的に雨どいの水を屋上にあふれさせないよう施工いただきそれからというもの、雨漏りは発生しておりません。

雨水で汚れた煙突もきれいにして再工事を終えました。

すべての経験は現場でしか積めません。
そしてすべての答えは現場にあります。

一番の願いはお客様が快適に薪ストーブを使ってくださることです。

それでは今日はこの辺で失礼したいと思います。
どうもありがとうございました。

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